OWCブランドの新製品としてThunderbolt 3とUSB 3.2 Gen 2(10Gbps)に対応したCFexpress Type Bカードリーダー「OWC Atlas FXR」が2023年2月10日に発売となります。
今回はこの新製品の外観やmacOSでのベンチマークなどについて検証してみました!

OWC Atlas FXRの概要

OWC Atlas FXR(以下、「本製品」と表記します)は、Thunderbolt 3およびUSB 3.2 Gen 2(10Gbps)の高速転送に対応した、CFexpress™ Type Bカード(以下CFexpressカード)用リーダー/ライターです。
本製品を使って、4K以上の高解像度カメラでメモリーカードに収録された映像・画像データを各種パソコン/タブレット/スマートフォンヘ高速に取り込むことができます。

USB 3.2 Gen  2に加えてより高速なThunderbolt 3にも対応しているので、Thunderbolt 3対応のUSBポートを装備したデバイスでは転送時間を大幅に短縮できます。
製品本体はアルミ製で放熱性と耐久性を兼ね備え、重さも78gと軽量で持ち運びにも困りません。

それでは本製品の外観を見ながら、機能面について確認してみましょう。

前面はシンプルにCFexpressカードを挿入するカードスロットのみが装備されています。背面にはパソコン/タブレット/スマートフォンヘ接続するためのUSBポート(Type-C)のみが搭載されています。
前述のとおりThunderbolt 3にも対応しており、接続方式は機器によって自動的に選択されます。カードスロットの上面にはLEDが搭載されてます。
これはカードのアクセス状況を示すものではなく、本製品に挿入されたCFexpressカードがパソコンなどの機器から認識されている状態で常時点灯します。アクセス状況の確認はOS画面で行う仕様となっています。

OWC Atlas FXRのいいところ

本製品の特徴としては、まず前述のとおりUSBに加えてThunderbolt 3の高速転送に対応しており、USBのみに対応したカードリーダー製品と比較して、4Kカメラなどで撮影した映像データ取り込みにかかる作業時間を大きく短縮できます。
本体サイズは幅50mm x 奥行90mm x 高さ13mm/重さ78gと軽量・コンパクトで、パソコンやカメラなどと一緒に持ち運んでも苦になりません。
また本体はアルミ製耐久性・放熱性に優れ、CFexpressカードアクセス時の発熱に対応できます。
そして最大の特徴が、パソコンだけでなく、iPadやAndroidスマートフォン/タブレットなど、マルチデバイスに対応している点です。カメラやパソコン/タブレット/スマートフォン(*iPhoneには非対応)と一緒に持ち運んで、撮影現場で様々なデバイスへ直ちにバックアップを取ることができます。

Mac 3機種でベンチマーク計測

カードリーダーとしてはやはり、CFexpressカードからパソコンなどへの転送速度が気になりますね!
今回いくつかのMacBookシリーズで検証したところ、搭載されたプロセッサ(CPU)によって一部大きく差が出た部分があったので、3つの異なるCPUを搭載した機種それぞれの結果(ThunderboltおよびUSB接続時)をご紹介します。
検証用のメディアは「Wise CFexpress Type B カード CFX-B PROシリーズ 640GB 」(以下「Wise CFexpressカード」と表記します)を使用しています。

まずはIntelプロセッサ-Core i7を搭載したMacBook Pro (15-inch, 2018)のベンチマーク結果から。
左がパソコン本体のポートに直接Thunderbolt 3で接続した場合、右がThunderboltドッキングステーション経由でUSB 3.2 Gen 2で接続した場合の数値です。

数値として、本製品カタログスペックのThunderbolt 3接続時で最大1600MB/s超というデータどおりの結果となりました。
USB 3.2 Gen 2で接続しても1000MB/sを超えて仕様どおりの結果と言えそうです。

次にApple M1 Proを搭載したMacBook Pro(14インチ、2021)での結果です。

こちらはIntel プロセッサと比較して7~8割ほどの数値となりました。
Apple M1シリーズの登場時に外付けストレージのパフォーマンスがIntel Macより弱い点が指摘されていましたが、M1 Proである程度改善されたものの、やはり差はあるようです。

最後にApple M2を搭載したMacBook Pro(13インチ、M2、2022)での結果です。

結果はM1 Pro以上に厳しく、Thunderbolt 3接続で読み込み速度はM1 Proより若干遅い程度ですが、書き込み速度が半分ほどとなりました。
USB 3.2 Gen 2接続ではさらに、読み込み速度が150MB/sほど、しかしなぜか書き込み速度はThunderbolt 3と同等という結果になっています。書き込み速度についてはCFexpressカードに搭載されたキャッシュの影響もあるのかもしれません。
無印のM1/M2シリーズで本製品を使う際はThunderbolt 3接続が必須と言える結果となりました。

CPUの異なる3機種でベンチマークを行った結果として、他のストレージ機器と同様に、M1/M2シリーズに外付けドライブとして接続した場合はIntel Macと比較して若干パフォーマンスが低くなる傾向が見られました。
とくにUSB接続でApple M2搭載Macに繋いだときの速度低下が顕著です。ちなみにこの傾向はApple M1を搭載したMacBookでも同様でした。
Apple M2/M1を搭載したMacで本製品を使用する場合はドッキングステーションなどを経由せず、Mac本体のThunderboltポートへ直接接続することをおすすめします。

なお、CFexpressカードをカメラで使う際はほとんどの場合exFAT形式でフォーマットされるため、今回のベンチマーク検証にもすべてexFATを使用しましたが、このexFATファイルシステムをmacOSで使った場合に他の形式よりパフォーマンスが低下することがネット上で多数報告されています。

参考として、CFexpressカードを「Mac OS拡張」(HFS+)形式でフォーマットしてからベンチマークしたところ、M2 Macに本製品をUSBで接続した場合でも読み書き共にシーケンシャルで900MB/sを超える結果が出ました。
この点から、macOSでexFATを使用した場合に、本製品やCFexpressカードのハードウェア性能がOSやファイルシステムのドライバーソフトウェアによって制限されてしまっている可能性が考えられます。今後OSなどのアップデート状況によってはexFATでフォーマットされたストレージのパフォーマンスが改善される可能性もあるかもしれません。

Thunderbolt 3/USB 3.2 Gen 2接続対応で高解像度カメラのデータコピー時間を大幅に短縮するCFexpress Type Bカードリーダー

以上ご覧いただいたとおり、本製品は高解像度カメラで撮影した写真や動画などをCFexpress Type Bカードからパソコン/スマホ/タブレットへ高速でコピーするのに最適な製品です。特にThunderbolt 3に対応したパソコンなら最大で1600MB/sという、従来のUSBカードリーダーを大きく超えた速度で迅速なバックアップが可能です!
さらにUSBにも対応しているので、手元にThunderbolt対応デバイスが無い場合でもUSBでPCなどへ接続できます。
高速ながらコンパクトなボディで、ノートパソコンやタブレット/スマートフォンそしてカメラと一緒に持ち運んでも邪魔になりません!

以上、Thunderolt 3/USB 3.2 Gen 2対応CFexpress Type Bカードリーダー「OWC Atlas FXR」のご紹介でした!本製品は2023年2月10日発売予定です!

OWC Altas FXR ¥32,000(税込)

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OWC Atlas FXR製品ページ