4台までの2.5インチ/3.5インチSATAドライブを搭載可能なUSB 3.1 Gen 2対応4ベイケース「OWC Mercury Elite Pro Quad」が2021年8月6日に発売となります。
今回はこの新製品について、既存のOWC/AKiTiO製4ベイケースと比較してのサイズ感やベンチマーク結果についてご紹介いたします!

OWC Mercury Elite Pro Quadの概要

OWC Mercury Elite Pro Quad(以下、「本製品」と表記します)は、USB 3.1 Gen 2接続に対応した4ベイ外付けハードディスクケースです。3.5インチまたは2.5インチのSATA HDD/SSDを4台まで搭載可能です。

macOSのディスクユーティリティで構成できるソフトウェアRAIDやWindowsの記憶域スペース/記憶域プールにも対応しているので、4台のドライブを組み合わせて大容量ストレージを構成できます。

実際のサイズを姉妹品の2.5インチドライブ用4ベイケース OWC ThunderBay 4 mini(Thunderbolt 3)、そして本製品と同じく2.5インチ/3.5インチSATAドライブを4台搭載できるThunderbolt 3ケース「AKiTiO Thunder3 Quad X」とならべて比較してみました。

左から本製品、OWC ThunderBay 4 mini(Thunderbolt 3)、AKiTiO Thunder3 Quad Xの順に並んでいます。
大きさとしては当然、2.5インチドライブ専用のOWC ThunderBay 4 mini(Thunderbolt 3)(以下「ThunderBay 4 mini」)が最小ですが、本製品と同じ2.5/3.5インチ両用のAKiTiO Thunder3 Quad X(以下「Quad X」)と比較すると、デザインがシンプルな分、本製品の方が小さくなっています。
本製品とThunderBay 4 miniの正面左上に見える丸いシルバーのパーツはキーロックの鍵穴になっていて、付属のキーで開け閉めするのでストレージの盗難や不意の取り出しを防ぐことができます。
また各製品の背面を比べてみると、Thunderbolt 3用の拡張機能がある他の製品と違って、本製品は電源とUSBポートのみのストレージ機器に特化したシンプルな構成ですね。

OWC Mercury Elite Pro Quadのいいところ

本製品の特徴は、放熱性に優れたアルミ製のシンプルなボディに、上記のキーロックによる全面パネル開閉機構とドライブの取付・交換に便利な専用ドライブトレイを搭載している点です。

キーロックを閉めてキーを別途保管しておけば、基本的に中のドライブは取り外せなくなるので、物理的なデータ漏洩対策になります。

また専用ドライブトレイは2.5インチ/3.5インチ共用となっていて、ドライブを取り付けることで本体への取付や交換をスムーズに行うことができます。
ちなみにこのトレイ、Quad Xのものとデザインがよく似ていて、サイズはまったく同じです。
写真左が本製品、右がQuad Xにそれぞれ付属してるトレイです。
試しにQuad X付属のトレイを本製品のものと入れ替えてみたところ、問題なく取付および動作が可能でした。
ただし、トレイに取り付けたHDD/SSDをソフトウェアRAIDが設定された状態で入れ替えてしまうと最悪、RAIDが壊れてデータも消えてしまうので気をつけてください!
本製品のようなストレージケース内のドライブを他の製品に入れ替えるときは、しっかりと必要なデータのバックアップをとってからドライブを一度初期化しておくのがもっとも安全でおすすめです。

Mac&Windowsでベンチマーク計測

今回はHDD(東芝 MN08ACA14T/JP)とSSD(Crucial MX500 500GB)それぞれについてベンチマークを計測してみました。
まずはmacOSの計測結果です。下の画像は各ドライブ単体で測定したもので、左側がSSD、右がHDDです。

ドライブ単体ではやはり、SSDの方が速いですね。

次に各ドライブ4台でディスクユーティリティのストライプ化(RAID 0)を設定して計測してみました。

なんとRAID 0では、SSDとHDDの双方が最大900MB/sを超えて、ほぼ同等の結果になりました!
今回のHDDは14TBなので、4台で56TBとかなりの大容量になっています。
この容量とベンチマーク結果なら、容量単価を抑えて速度も期待できるUSBストレージ環境が構築できそうですね!

次はWindowsでの結果です。
こちらはSSDとHDDそれぞれ4台で、「シンプルな記憶域」を構成して計測しました。
上の画像がSSD、下がHDDのものです。なおSSDはWindowsの設定で書き込みキャッシュを有効にしています。
シンプル記憶域はRAID 0に近い機能を持ちますが、厳密にはRAIDではないせいか、macOSほどのスピードは出ませんでした。
本製品を速度重視で使うなら、どちらかというとmacOSの方がおすすめですね。

容量重視で速度も気になる方にお勧めの、シンプルなUSB 4ベイストレージ

以上の結果から、本製品は「大容量で高速なUSBストレージ環境を高コスパに構築したい!」という方にオススメです。
14TB HDDを4台搭載すれば、56TBで最大900MB/s超(macOSでストライプ化した場合)の高速RAID環境を、コストを抑えて実現できます。
もちろん、ミラーリングや単独ドライブ4台での大容量バックアップとしてもお使いいただけますよ!

以上、USB 3.1 Gen 2対応 4ベイストレージ新製品「OWC Mercury Elite Pro Quad」のご紹介でした!本製品は2021年8月6日発売予定です!

OWC Mercury Elite Pro Quad ¥33,000(税込)

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