この度弊社の扱っているコンパクトパソコン「POWERSTEP VESA」が新モデルにリニューアルしました!新モデルではPCIe Gen5に対応しており、NVMe SSDの速度が向上しました!CPU自体は125Hから225Hと小規模なアップデートですが、ベンチマーク上はどれほどの差があるのか?POWERSTEP VESAを使って検証していきます。

POWERSTEP VESAのスペック

POWERSTEP VESA
  • CPU
    Intel Core Ultra 5 225H 14コア14スレッド
  • メモリ
    32 GB DDR5 5600 MHz SODIMM
  • ストレージ
    Crucial P510 1TB PCIe Gen5 NVMe M.2 SSD

使用したベンチマークソフト

Windows

  • Cinebench 2024
    CPUまたはGPUのレンダリング性能測定
  • Blender Benchmark
    GPUのレンダリング性能測定
  • CrystalDiskInfo
    ストレージの接続方式などの確認
  • CrystalDiskMark
    ストレージの読み書き速度測定

Linux

  • SysBench
    CPU性能測定
  • iPerf3
    ネットワーク速度測定

Cinebench 2024

Cinebench 2024はCPUのベンチマークソフトとして有名なCinebenchの最新バージョンです。CPUのマルチコア、シングルコアでのレンダリング性能測定できるソフトウェアです。

まずはシングルコアの性能から測定していきます。

CinebenchのCPU(Single Core)を実行した結果「122」というスコアが出ました。前世代のCPUである125Hは「103」なので順当にスコアを伸ばしていると言えます。

次はマルチコア性能の結果がこちらになります!

マルチコア性能のスコアは「921」でした。125Hでは「775」なのでこちらも順当な伸びと言えます。一般的なオフィスワーク程度であれば十分ですが、より高い性能が欲しい場合には「POWERSTEP Tower」のようなタワー型デスクトップパソコンの方が良さそうですね。ちなみに、現行機の「POWERSTEP Tower」では、1442という値でした。
※  2025年最新版のPOWERSTEP Towerで多角的にベンチマークを測定してみた!https://www.amulet.co.jp/shop-blog/?p=29215

Blender Benchmark

Blenderは色々な機能がありますが主に3Dモデリングに多く利用されているソフトウェアです。多機能ながらライセンス料が無料でクロスプラットフォームに対応していることからアマチュアのユーザーに多く利用されています。
グラフィックボードは搭載していないPOWERSTEP VESAですがどれくらいのスコアが出るでしょうか。

前世代の125Hの時よりも結果が悪くなっていますが、よく見るとGPUが表示されていません。タスクマネージャを見ながら再度計測しましたがGPUの使用率が上がらなかったのでCPUのみでの計測結果のようです。
なぜGPUが見えていないのかは残念ながらわかりませんでした。最新故にソフトウェアがうまく機能しなかったのかもしれません。

CrystalDiskInfo

CrystalDiskInfoはストレージの型番や接続方式などの基本情報とSMARTに関連する使用状況が確認できるソフトウェアです。
今回はOS上でちゃんとPCIe Gen5として認識されているかの確認で使用しました。

赤い枠で囲った場所にある通り、PCIe Gen5で接続されています!

CrystalDiskMark

CrystalDiskMarkはストレージの読み書き速度を測定する定番のベンチマークソフトで過去の記事でも度々紹介しています。

測定の結果シーケンシャルライトこそ公称値を下回りましたが、シーケンシャルリードではメーカー公称値の速度が出ていました!PCIe Gen5仕様のM.2 SSDの良さをしっかり引き出せています。この速度で困ってしまうということはそうはないでしょう!

iPerf3

iPerf3はネットワークの通信速度を測定するベンチマークソフトです。今回のVESAも引き続き2.5 GbEのLANポートを搭載していますが実際にどれくらいの速度が出るのか測定してみました。
以前はこちらもwindowsで計測を行っていましたが、Microsoftが推奨していないとのことなので、今回はUbuntu25.04で計測を行っています。

測定の結果「2.35 Gbits/sec」とほぼ理論値の速度が出ていました!引き続きネットワークは安定しています。

SysBench

SysBenchはLinux上で動作するベンチマークソフトでCPUやメモリ、ストレージの読み書き速度などの性能測定ができるソフトウェアです。
今回はUbuntu25.04にSysBenchをインストールして、CPU性能を測定してみました。
最初はシングルスレッドの場合です。

測定した結果「30007」というスコアが出ました!125Hのスコア(37810)に比べると少し見劣りしますが、十分な数値といえます。

続いてはCPUのスレッド数と同等の14スレッドの結果です。

スコアは「625992」で、シングルに比べておよそ21倍の処理能力ということになります!この結果は最新Cubeのシングルスレッドとマルチスレッドの比較に近いものになっています。マルチスレッドのプログラムはより高速に処理が行えます。

まとめ

今回は新しくなったPOWERSTEP VESAで色々なベンチマークを採ることで様々な観点から評価してみました!

今回の注目点はやはりストレージの速度で、旧世代のVESAと比較して4割り増しの速度になりました。

このストレージ速度に外付けGPUなどを接続すれば案外ワークステーションみたいな運用もできるかもしれませんね!

また、今回の記事ではPOWERSTEP VESAの標準構成モデルを使用しましたが、お客様のご希望に応じて性能やストレージ容量を強化することも可能です!詳しくは製品ページやBTOページをチェックしてみてください!

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