Thunderbolt 3対応4ベイストレージケースの新製品「OWC ThunderBay 4」が2021年11月19日に発売となります。
4台までの2.5インチ/3.5インチSATAドライブを搭載可能で、ストレージ機能に加えて4K出力対応のDisplayPortも装備しています。
今回は、この新製品を他のOWC/AKiTiO製ケースと比較したときのサイズ感や、HDD/SSD 各4台でソフトウェアRAIDを使った時のベンチマーク結果についてご紹介いたします!

OWC ThunderBay 4の概要

OWC ThunderBay 4(以下、「本製品」と表記します)は、Thunderbolt 3接続に対応した4ベイ外付けハードディスクケースです。3.5インチまたは2.5インチのSATA HDD/SSDを4台まで搭載可能です。

macOSのディスクユーティリティで構成できるソフトウェアRAIDやWindowsの記憶域スペース/記憶域プールにも対応しているので、4台のドライブを組み合わせて高速・大容量ストレージを構成できます。

ストレージ機能に加えて、外部モニターが接続できるDisplayPort 1.2や、他のThunderbolt/USB機器と接続できるデイジーチェーン用のThunderbolt 3(USB-C)ポートも搭載しているので、簡易なドッキングステーション的にも使うことができます。

本製品を、姉妹製品のUSB 3.1 Gen 2対応4ベイケース 「OWC Mercury Elite Pro Quad」、そして本製品の前世代製品とも言えるThunderbolt 3ケース「AKiTiO Thunder3 Quad X」とならべてサイズを比較してみました。

左からOWC Mercury Elite Pro Quad、本製品、AKiTiO Thunder3 Quad Xの順に並んでいます。
いつもと違って今回は真ん中が主役です!
まずは正面の比較から。
本製品とOWC Mercury Elite Pro Quadはボディーカラーが違うものの、デザインとサイズは全く同じであることが分かります。
AkiTiO Thunder3 Quad Xは、本製品の上下にスタンドと取っ手を付けたようなデザインですね。
なお本製品の左上に見える丸いシルバーのパーツはOWC Mercury Elite Pro Quadと同様に、前面パネル用キーロックの鍵穴になっています。付属のキーでロックしてストレージの盗難や不意の取り出しを防ぐことができます。

次は背面の比較です。
本製品の背面には、AKiTiO Thunder3 Quad Xと同じくDisplayPort 1.2が装備されています。
またThunderbolt 3ポートはこれもAKitiOと同様に、デイジーチェーンが可能な2ポート仕様となっています。
デイジーチェーン用のThunderboltポートにはUSB機器も接続できるので、本製品の背面に装備されたこれらのポートに外部モニターやハブ経由でUSBキーボード・マウスなどを繋いでドッキングステーションのように使うこともできます。

最後に側面です。
こちらも本製品のサイズはOWC Mercury Elite Pro Quadと同一となっています。
AKiTiO Thunder3 Quad Xも奥行きのサイズはほぼ同じです。

OWC ThunderBay 4のいいところ

本製品の特徴は、Thunderbolt 3の帯域と4台まで搭載できるHDD/SSDを使って、高速で大容量のストレージを柔軟に構成できることです。
さらに放熱性に優れたアルミ製のシンプルなボディには前述のキーロックによる全面パネル開閉機構とドライブの取付・交換に便利な専用ドライブトレイも搭載してます。
キーロックを閉めてキーを別途保管しておけば、基本的に中のドライブは取り外せなくなるので、物理的なデータ漏洩対策になります。

専用ドライブトレイはOWC Mercury Elite Pro QuadおよびAKiTiO Thunder3 Quad Xと同様に2.5インチ/3.5インチ共用です。3製品のトレイは同じサイズで、特にOWC Mercury Elite Pro Quad付属のものとはデザインも共通となっており、それぞれを入れ替えても使用できます。
写真は左から順にOWC Mercury Elite Pro Quad、本製品、そしてAKiTiO Thunder3 Quad Xに付属してるトレイです。
またこれも前述のとおり、DisplayPortとデイジーチェーン用のThunderbolt 3(USB-C)ポートを使って大画面モニターやUSB/Thunderboltハブなども接続できるので、ストレージ機能付きのドッキングステーションのようにも使えます。上の写真ではMacBookの映像を本製品のDisplayPort経由でモニターに表示しています。また写真では本製品の陰に隠れてしまっていますが、マウスとキーボードのUSBレシーバーは本製品のデイジーチェーン用ポートに繋いだOWC USB-C Travel Dock Eに接続されています。
なお本製品はUSB Power Delivery(USB PD)による電力供給にも対応していますが、出力は15WでMacBookの充電には足りないため、この方法で長時間使う場合にはMacBookに別途ACアダプターを繋ぐことをお勧めします。

RAID 0でベンチマーク計測

ストレージ機器としては当然、その転送スピードが性能として最も気になるところです。
今回は本製品の仕様を活かして、HDDとSSD各4台でmacOSのディスクユーティリティを使ってRAID 0(ストライピング)を組んでベンチマークしてみました。
HDDとSSD、それぞれの結果をUSBストレージであるOWC Mercury Elite Pro Quadと比較してみましょう。

まずは東芝の14TB HDD(MN08ACA14T/JP)4台での計測結果です。下の画像は左側が本製品、右がOWC Mercury Elite Pro Quadです。

読み込みでは本製品がOWC Mercury Elite Pro Quadの1.4倍ほど高速ですが、書き込みはとほぼ同等になっています。書き込み速度についてはHDDに搭載されたキャッシュの影響もあって、インターフェースの差が出にくくなっているのかもしれません。

続いてSSD(Crucial MX500 500GB)4台で計測しました。

こちらは本製品とOWC Mercury Elite Pro Quadの性能差がはっきりと出ました!読み込み速度は2倍以上になっています。書き込み速度もしっかりとHDDより早くなってます。
SSD 4台なら、Thunderbolt 3の帯域を活かせますね!

ということで、ベンチマークを比較した結論として、本製品を速度重視で使うならSSD 4台によるRAID 0での運用がおすすめです。(…当然RAID 0に冗長性は無いので、バックアップは別途必要です。)

SATAドライブ4台でソフトウェアRAIDを柔軟に構成できるThunderbolt 3ストレージ

本製品はThunderbolt 3の帯域を活かして、速度重視のRAID 0、バックアップ用のRAID 1など用途にあった方法で大容量のストレージ環境を構築できます。「Thunderbolt 3ストレージを目的に合わせてカスタマイズしたい!」という方にオススメです。
もちろん14TBなどの大容量ハードディスクを使って、容量重視のバックアップ用途にもお使いいただけますよ!

以上、Thunderbolt 3対応 4ベイストレージ新製品「OWC ThunderBay 4」のご紹介でした!本製品は2021年11月19日発売予定です!

OWC ThunderBay 4 ¥62,500(税込)

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