Thuderbolt 3に対応した省スペースタイプのグラフィックボード専用 外付け拡張ボックス新製品「SPARKLE TBX-240FU」が2022年5月27日に発売となります。
今回はこの新製品について、姉妹ブランドであるPowerColor製eGPUとの違いや、グラフィックボードを搭載した場合のベンチマークについて確認してみました!

SPARKLE TBX-240FUの概要

SPARKLE TBX-240FU(以下 本製品)は、Thunderbolt 3対応ポート経由でグラフィックボードをパソコンへ接続できる拡張ボックス(eGPUボックス)です。
筐体サイズは幅68mm x 奥行215mm x 高さ153mmとコンパクトで、設置スペースを抑えてパソコンの機能を拡張することができます。
ボードサイズは175mm x 131mm x 38mm、2スロット占有タイプまで対応しています。

製品写真を見てお気づきの方もいらしゃると思いますが、本製品の外観は弊社が以前に国内代理店として取り扱っていた小型eGPU製品「PowerColor Mini Pro」(現在は販売終了)にそっくりです。
それも当然で、本製品のブランド「SPARKLE」はPowerColorの姉妹ブランドで、双方ともに台湾TUL Corporationの傘下となっています。
「PowerColor Mini Pro」は単体のeGPUとしてAMD Radeon RX 570を搭載していましたが、本製品はそのグラフィックボードを外して、ボックス部分だけを独立させた製品となっています。
筐体自体が小型のため搭載できるグラフィックボード製品は制限されますが、代わりに設置スペースを抑えてノートパソコンや小型PCのグラフィック性能を向上できるのが最大の特徴です。

ではPowerColor Mini Proと本製品を並べて比較してみましょう。写真の左側が本製品です。
正面の形状はまったく同一です。唯一の違いがトップに印刷されているブランドロゴで、それぞれ「SPARKLE」「PowerColor」になっています。
左側のThunderbolt 3(USB-C)ポートはPC接続用、右に2つ縦に並んでいるUSB 3.0 Type-Aポートには、本製品をパソコンに接続したときに各種USB機器を繋いで使うことができます。キーボードやマウス、USBメモリーに外付けSSD/HDDなどちょっとしたものを繋ぎたいときに便利ですね。

次は背面を比較してみましょう。
PowerColor Mini Proには搭載されたグラフィックボードの映像出力用ポート類が並んで見えますが、本製品の方はグラフィックボードを取り付ける前の状態なので、PCIスロットの開口部にはカバーが付いています。

最後に右側面です。(メッシュ状の部分が一部ぼやけてしまっていますが、これはカメラのポートレート撮影機能を使った影響です。)
本製品とPowerColor Mini Pro共に、ギガビット対応の有線LANポートが搭載されています。
ノートPCなど無線LANのみ搭載されたパソコンと接続した際により安定したネットワーク接続が期待できます。地味ながらオンラインゲームやテレワークには有効な機能ですね。

本製品の電源はPowerColor Mini Proと同様、最大出力240WのACアダプターになっています。
本製品に搭載されたグラフィックボードには、PCIスロットと8ピン(6+2ピン)までの補助電源コネクタを通じて150Wまでの電力供給が可能です。

SPARKLE TBX-240FUのいいところ

本製品の最大の特徴はやはり、通常のeGPUボックスと比較してかなりコンパクトにまとめられたボディサイズです!
フルサイズのグラフィックボード、本製品に搭載可能なコンパクトサイズのグラフィックボード、そして本製品を並べてみました。
一般的なeGPUボックスと比べて圧倒的に省スペースなので、モバイルサイズのノートPCなどと組み合わせれば超コンパクトにゲームやVR向けの環境を構築できますね!

さらに本製品は、macOSとWindowsの双方に対応しています。PowerColor Mini ProはmacOSのみの対応でWindowsの方は正式には対応していませんでしたので、より多くのパソコンでお使いいただけるようになります!
なおMacについてはIntel プロセッサを搭載したモデルのみがeGPUに対応しているため、残念ながらApple M1シリーズチップを搭載したMacで本製品を使うことはできません。

ゲーミング性能をベンチマークで計測してみた!

eGPU製品ではもっとも気になる点として、3Dゲームのパフォーマンスがどれくらい出せるのか、当ブログでは恒例のFF関連ベンチマークを使って調べてみました。

検証用として、本製品に搭載可能なサイズのグラフィックボードであるASRockのAMD Radeon RX 6600 XT Challenger ITX 8GB(上のサイズ比較写真の真ん中に写っているボードです)を用意しました。
このグラフィックボードはサイズが本製品にぴったりなだけでなく、WindowsとmacOSの双方に対応しているというメリットもあります。
ただしmacOSについてはRX 6600 XTが使えるのはmacOS Monterey 12.1 以降のみとなります。また前述のとおり、Apple M1シリーズチップを搭載したMacはeGPU自体に対応しないため、この組み合わせも使用できません。
AMD RADEON RX 6600 XT(以下 RX 6600 XT)はPowerColor Mini Proに搭載されているAMD RADEON RX 570(以下 RX 570)の後継として昨年発売されたばかりのGPUで、RX 570と比較して新世代の機能を多く備え、基本性能もアップしています。

では、本製品にこのグラフィックボードを取り付けて、RX 570を搭載したPowerColor Mini Proとベンチマーク結果を比較してみましょう!
果たしてeGPUとして全く同じサイズの筐体で、GPUの性能だけでどこまで差が出るのでしょうか?なおパソコン本体はHP Spectre x360 13(intel Core i5、メモリ:8GB、OS:Windows 10 Home)を使用しています。

まずはFF14、「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」から。
画質はフルHD 1920 x 1080の最高品質で計測してみました。

左が本製品にRX 6600 XTを搭載した場合の、右がPowerColor Mini Proの結果です。
本製品に搭載したRX 6600 XTとPowerColor Mini Proに搭載されたRX 570、それぞれのGPUの違いだけでスコアが1.5倍近くまでアップしています!
3DゲームにはGPU性能が重要であることがはっきりと分かる結果ですね!

続いてFF15、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」です。

こちらはCPUの性能を考慮して、フルHD 1920 x 1080の標準品質で計測しています。
FF15はFF14より新しい世代のGPU機能に対応しているせいか、スコア差が1.8倍まで広がっています!
最新ゲームほどGPU世代の差による恩恵は大きくなるようですね。

eGPU環境をコンパクトに構成したい方に!

ここまで見てきたとおり、本製品はPoweColor Mini ProのコンパクトさをそのままにeGPUボックス化した製品です。ユーザー毎にゲーム用やCAD用など最適なグラフィックボードを選ぶことで、お好みの環境を省スペースに実現できる製品となっています。
検証結果でご覧いただいとおり、グラフィックボードの選択次第ではPowerColor Mini Pro以上の性能を発揮することも可能です!

以上、Thunderbolt 3対応 小型eGPUボックスの新製品「SPARKLE TBX-240FU」のご紹介でした!本製品は2022年5月27日発売予定です!

SPARKLE TBX-240FU ¥49,800(税込)

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SPARKLE TBX-240FU製品ページ