Wise クリエイターストーリー～喧騒の中の静寂 ― 映像作家 Florent Piovesan

Florent Piovesan
映像作家

　Florent Piovesanはフレンチ・アルプスを拠点に活動し、フランスとオーストラリアの二つの国籍を持つ映像作家です。ドキュメンタリー、紀行、アウトドア、そして短編の商業作品を専門としています。仕事のため、彼は南極からニュージーランドまで世界中を旅してきました。

　Florentはフリーランスの映像作家として7年のキャリアを持ち、2014年に自身の制作会社を設立し、オンラインプレゼンス^(*1)のための活動として「Of Two Lands」を開始しました。
　彼は長年にわたって興味深い人物や場所を記録することを好み、代理店経由または直接契約で各ブランドや企業の仕事を受けています。

　彼の仕事はナショナルジオグラフィック・トラベラー、Outside Magazine、レッドブル オーストラリアなどに採用されました。ドキュメンタリー作品はVimeoのスタッフピックに選ばれ、シドニー映画祭にも出品されています。

　「私は自分のことを、何よりもまず、ネット上で知名度を獲得することができた映像作家だと思っている」
　「SNSのヘビーユーザーなんだ。Of Two Landsという名前で作品を公開し、インスタグラムとYouTubeに9万人以上のフォロワーを持っている」
　「撮影をしていないときは、45,000人以上の登録者を持つ自分のYouTubeチャンネルで学んだことをシェアしている。このチャンネルはフリーランスの映像作家としての自分の経験や、機材関連のコンテンツ、ドキュメンタリーや旅行動画のメイキングを公開する場所だ。おかげで、ブランド企業、特にカメラやレンズのメーカーとも仕事をすることができる。ドキュメンタリーや自分自身がやりたいプロジェクトのための資金調達も可能なんだ」

(*1)訳注：ネット上での存在感や知名度のこと。

使用機材
メモリーカード
・Wise CFexpress Type B カード CFX-B PROシリーズ
・Wise CFast 2.0 カードリーダー USB 3.1 Type-C

カメラ
・Blackmagic Cinema Camera 6K
・キヤノン EF24-105mm F4L IS II USM
・NiSi 可変ND True Color ND-VARIO Pro Nano 1 to 5-Stop

　ビッグアップル^(*2)は秋だった。映像作家のFlorent Piovesanは彼の新しい目-フルフレームのシネマカメラを持って、賑やかなコンクリートジャングルを散策し、街の喧騒をゆっくりと記録した。

　活気に満ちた公園、壮大な高層ビル、轟音を立てる地下鉄に至るまで、FlorentはBlackmagic Cinema Camera 6Kの最新機能―ネイティブ解像度6048×4032の大型フルフレームセンサーと独自のオープンゲート^(*3)3:2画像比率―を駆使して撮影を行った。

(*2)訳注：ニューヨーク市のニックネーム。
(*3)訳注： Blackmagic Cinema Cameraに搭載された大型センサーの全面積を使って、アスペクト比3:2の高精細撮影ができる機能。

　彼は2013年からBlackmagicカメラを愛用している。新しいセンサーは、彼の映像クオリティを生かし、創造する方法を別次元に変えた。
　「とてもディテールと深みのある画像だ！オープンゲート撮影が可能になったことでフレーミングの方法が大きく変わったんだ。ニューヨークはそれを活用するのに最適な場所だった」

　ジンバル^(*4)や三脚を携帯して旅行シーンを撮影する他の映像製作者に対して、Florentはより没入感と本物の感触を得るため、身軽で軽快であることを好んだ。
　「撮影はすべて手持ちで、6K BRAWのオープンゲート、23.98fpsまたは36fpsで行った」

(*4)訳注：カメラを取り付けて動画撮影時の手ブレを補正する装置。

　彼の作品に隠された魔法について、構図とカラーグレーディングの影響が非常に大きいとFlorentは遠慮深く語った。
　「観客には見ているものに没入して、私と同じようにその場所を体験して欲しいんだ。いつでもカメラの動きより構図に重点を置いて、静かな瞬間をできるだけありのままに捉えるよう心掛けている」

　「物事はすぐに変わってしまうから、好きなことを好きなようにやるべきだ。急いではいけない。自分が何を撮りたいのか、どんなストーリーを伝えたいのかを発見するには時間がかかるんだ」

関連リンク：The Florent Piovesan website