SPARKLEブランドから、Thunderbolt 5に対応したグラフィックボード専用 外付け拡張ボックス(eGPU)の新製品「SPARKLE Studio-G Ultra 850」が2026年2月25日から発売開始となります。
今回はNVIDIAのGeForce RTX 5080搭載グラフィックボードをこの新製品のeGPUボックスに組込んで、Thunderbolt対応パソコンに接続し、様々なベンチマークテストからその性能を確認してみました。
SPARKLE Studio-G Ultra 850の概要
SPARKLE Studio-G Ultra 850(以下 本製品)は、ハイエンドグラフィックボードにも対応できるeGPUボックスとして好評なThunderbolt 3 対応のSPARKLE Studio-G 750(以下 G750、参考:ブログ「750W電源搭載!ハイスペックグラフィックボードも搭載できるeGPUボックス新製品「SPARKLE Studio-G 750」でNVIDIA 最新グラボを試してみた!」)を Thudnerbolt 5対応にして、より使いやすい製品として大きく進化させた製品です。
(ご注意:本製品はThunderbolt3ポートには対応していません。)
まずは正面から見ていきましょう。
写真は、右が本製品、左がG 750です。筐体の大きさは403mm x 200mm x 237mm、組み込み可能なグラフィックボードのサイズは346mm x 170mm x 77mm、3.5スロット占有タイプまで対応と変わりません。正面から見た限りでは、筐体の色がブラックからホワイトに変わったぐらいでしょうか。
側面を見てみると、下の写真のように自動車のガルウイングドアのようと言われた本体のサイドパネルが上下にガバッと開く構造はG750から引き継がれていて、グラフィックボードの取り外しの際には、PCI Expressスロットの根本まで見えて、取り付け作業も捗るのも変わっていません。
このように正面や側面から見た限りでは、G 750の良いところを引き継ぎながら、あまり変更点がありません。しかし、背面や内部を見てみると、より便利に、使いやすくなって進化しています。
どのような点が進化しているか、G750と同様に各種インターフェース(I/F)が集まっている背面にまわって確認してみましょう。
向かって左側上部に電源、左側下部に各種I/Fポートがあります。右半分はグラフィックボードのスロットです。
I/Fは左からホストPCに接続するThunderbolt 5 ポート(アップストリーム)。このポートは接続されたパソコンへ96WまでのUSB PD(Power Delivery)給電対応です。
次に各種Thunderbolt/USB 機器に接続可能なThunderbolt 5ポート(ダウンストリーム)。こちらのポートは15W のUSB PD対応です。G750ではThunderboltポートが1つしかありませんでしたが、デイジーチェーンが可能になるThunderboltポートが増えたことで、高速な外付けSSDエンクロージャーも接続することができますね。
さらに、パソコンと接続した時に各種周辺機器を接続できるI/Fポートも、USB 3.2 Gen 2 Type-Aポートが3つ、USB 3.2 Gen 2 Type-Cポートが1つ、2.5GbE対応の有線LANポートと高速なI/F規格の採用とポート数が増加し、I/F周りが強化されています。
最近のノートパソコンはポート数が少ないので、これだけの様々なI/Fポートが搭載されているという点では、eGPUボックスというよりノートパソコンのeGPUドッキングステーションと呼んでもいいのではないでしょうか。
また、本製品はThunderbolt Share対応である点も見逃せません。Thunderbolt Shareは、2台のPCをThunderboltケーブルで直接つなぎ、画面・ファイル・マウスなどをシームレスに共有できるソフトウェアで、接続するデバイスの少なくとも片方が「Thunderbolt Share対応」である必要がありますが、本製品がThunderbolt 対応であるため、2つのThunderboltポートのそれぞれにThunderbolt対応PCを接続すれば、画面やファイル・マウスが共有することが可能です。
次に内部の様子も見てみましょう。
搭載できるグラフィックボードのサイズは346mm x 170mm x 77mm)とG750と同じです。G750と同様にアミュレット取り扱いのeGPUボックスとしては最大です。3.5ストロット占有タイプのハイエンドグラフィックボードを収納するため既存のeGPU製品と比べて横幅が広くとられ、内部的に余裕を持ったサイズになっています。

電源は750W電源から850W ATX 3.1 80 PLUS Gold電源へと強化されました。当然のことながらグラフィックボードへの電力供給も最大500Wから最大600Wへと強化しています。補助電源としてG750と同じ8(6+2)ピンケーブルが3本に加えて12V-2×6対応ケーブルが追加されました。G750の場合、RTX5080などのグラフィックボードでは12V-2×6プラグから8(6+2)ピンケーブルへの変換アダプターが必要でしたが、不要となるばかりでなくケーブル数も少なくなってスッキリしています。

また、小さなことですが、グラフィックボードを装着するPCIeスロットも改善されていました。こちらはボードロックがなくなりました!
G750では装着したグラフィックボードを外そうとすると、ボードロックの周囲が狭いため、外すのに大変苦労しましたが、本製品ではグラフィックボードを簡単に脱着することができます。
このように内部に関してもG750の良いところを引き継ぎながら、着実に進化していますね。
それでは、気になるベンチマークテストによる性能のチェックと参りましょう。
ベンチマークテスト(Thunderbolt5対応ゲーミングノートPC接続編)
本製品はThunderbolt5対応ですので、Thunderbolt5対応ビジネスノートPCに接続して測定しようと意気込んだのですが、2026年1月末現在、Thunderbolt5対応ビジネスノートPCは市販されていません! そこで、Thunderbolt5対応のゲーミングノートPCに接続してベンチマークを測定してみることになりました。ゲーミングノートPCといえば、グラフィックボードを本体に内蔵しており、内蔵GPU(以下DGPU)との性能差も気になるところです。
検証に準備したゲーミングノートPCは、msiの「Vector 16 HX AI A2XW」です。主なスペックは、以下のとおりです。
CPU:インテル Core™ Ultra 9 プロセッサー 275HX 24コア(8P+16E)24スレッド
GPU(DGPU):NVIDIA GeForce RTX™ 5070 Ti Laptop GPU 12GB GDDR7
メモリ:32GB(16GB ×2)DDR5
SSD:1TB(M.2 NVMe)
OS:Windows 11 Home 64bit version 25H2
また、本製品およびG750に組み込んだグラフィックボードはINNO3D GeForce RTX™ 5080 X3(以下 RTX 5080)です。
https://inno3d.com/product/inno3d-geforce-rtx-5080-x3
今回のベンチマークでの解像度はすべて4K(3,840×2,160)で実施いたしました。「Vector 16 HX AI A2XW」のディスプレイはWQXGA(2,560×1,600)ですので、DGPUの計測時はPC本体のHDMIポートに4Kモニターを接続し、本製品とG750の計測ではRTX5080ボードのHDMIポートに同じ4Kモニターを接続した状態で計測しました。
まずはモンスターハンターシリーズの「モンスターハンターワイルズ ベンチマーク」(以下モンハン)から。
このゲームはかなり処理が重めのゲームですが、今回は解像度を4K(3840×2160)、グラフィックプリセットを「ウルトラ」に設定して検証しました。ただし、PC本体のDGPUの測定ではメモリ不足のため「高」で検証しています。
モンハンの測定結果は以下のスクリーンショットの通りです。上が本製品(RTX5080)、下の左側がG750(RTX5080)、右側がPC本体DPU(RTX5070Ti)の結果です。
PC本体DPU(RTX5070Ti)での結果はゲーミングPCだけあって4Kでも「快適にプレイできます」と十分に立派な結果ですが、本製品では、グラフィックプリセットが「ウルトラ」であるにもかかわらず、評価は同じ「快適にプレイできます」、スコア、フレーム生成も30%強のスコアアップとなりました(ちなみに「高」にして再測定したところ、スコアが「21633」、フレーム生成が「126.83 FPS」)。GPU(RTX5080、RTX5070 Ti LAPTOP版)の性能差が結果として出たようです。
一方、同じグラフィックボードRTX5080を組み込んだG750の測定結果は「設定変更を推奨します」とDGPUよりも低いスコアになってしまいました。モンハンの場合、モンスターの挙動や環境変化が激しく、PCのCPUとGPUの間でのデータの転送量が多いため、Thunderbolt5(理論転送速度80Gbps)とThunderbolt3(理論転送速度40Gbps)の転送速度の差や本製品とG750のコントローラー世代の性能の差が出たようです。
次に当サイト恒例、FF14ベンチマークの最新版「ファイナルファンタジーXIV:黄金のレガシー ベンチマーク Ver.1.1」(以下 FF14)の結果です。こちらも上が本製品、下の左側がG750、右側がPC本体DPU(RTX5070Ti)の結果です。
FF14の結果でも、PC本体DPU(RTX5070Ti)での評価が「快適」であったのに対して、本製品は「とても快適」とGPU(RTX5080とRTX5070 Ti LAPTOP版)の性能差が結果として出ました。
本製品とG750とを比較するとFF14がCPUとGPU間でのデータ転送をモンハンほど激しく行うゲームではないため、差が激しくありませんが、本製品の方が若干の性能アップしていることがわかります。
次に、DirectX 12環境下でのパフォーマンスを3DMark 「Time Spy Extreme」で検証しました。
これまでと同じく上が本製品、下の左側がG750、右側がPC本体DPU(RTX5070Ti)の結果です。

こちらはスコアで約1.68倍、グラフィックスのスコアではおよそ1.82倍と、GPU(RTX5080、RTX5070 Ti LAPTOP版)の性能差が際立つ結果となりました!
最後に、ゲームではなくレンダリングでもeGPUでどのような差が出るか、3D CGソフト「Blender」のベンチマークも検証してみました。
・Blender Benchmark: https://opendata.blender.org/
これまでと同じく上が本製品、下の左側がG750、右側がPC本体DPU(RTX5070Ti)の結果です。

結果として、本製品とG750でPC本体DGPUに比較して、全ての項目で 1.7倍〜1.8倍 という、極めて大きな差がついています。検証環境でのレンダリング作業においては、eGPU(RTX 5080)はLaptop内蔵GPUに対して圧倒的な、ほぼ2倍近い実力を発揮できているといえるのではないでしょうか。
以上のようにすべてのベンチマークでPC本体に内蔵されたグラフィックボードよりも高いスコアがでました!
ご注意:今回のように内蔵グラフィックボード(DGPU)を搭載したPCにeGPUボックスを接続する場合、DGPUとeGPUとのドライバ競合などでeGPUを認識しない、あるいは、動作不安定といった現象が発生するケースがあります。この場合はデバイスマネージャーにてDGPUを「無効」にすると解決する場合があります。また、PC付属の動作モードを設定するユーティリティ(msi社の場合「MSI Center」)の設定をDGPU専用にするなどの設定とする必要がある場合があります。)
ベンチマークテスト(Thunderbolt4対応ビジネスノートPC接続編)
Thunderbolt5対応PCが数多く市場に登場するのはこれからのようです。それでは、現在多く販売されているThunderbolt4対応PCではどうかと、Thunderbolt4対応PCに接続してベンチマークを実施してみることにしました。
Thunderbolt4接続での検証環境ですが、接続したパソコンは、lenovoの「ThinkPad T14 Gen 4」です。
主なスペックは、以下のとおりです。
CPU:13th Gen Intel Core i5-1335U 1.30GHz
メモリ:16 GB DDR5-5600MHz (オンボード)
SSD:256 GB SSD, M.2 PCIe-NVMe (OPAL対応)
OS:Windows 11 Home 64bit version 25H2
グラフィックボードはThunderbolt5の検証時のグラフィックボードRTX5080をそのまま使用します。
では、早速ベンチマークテストの結果を見ていきましょう。
まずはモンハンから下の画像の左側が本製品(RTX5080)、右側がG750(RTX5080)の結果です。
G750の「設定変更を推奨します。」から本製品では「快適にプレイできます。」と評価が大幅にアップしました。Thunderbolt5の検証ほどの差ではありませんが、転送速度は40Gbps(Thunderbolt3/4の理論転送速度)と同じですから、本製品とG750のコントローラー世代の性能の差が出たようです。
次に FF14の結果です。こちらも左側が本製品(RTX5080)、右側が右側がG750(RTX5080)の結果です。
次に3DMark Time Spy Extreme で確認してみます。
グラフィックス スコアで2%程度、本製品の方がアップしています。こちらもコントローラーの世代の違いでしょう。
レンダリングソフト 「Blender」ではどうでしょうか
こちらも本製品とG750を比較すると本製品の方が若干アップしています。ここでもコントローラーの世代の違いが出ています。
Thunderbolt4対応パソコンに接続した場合、モンハンやForza Horizen 5などキャラクターの動きや背景が高速に変化するゲームでは、パソコンとeGPU間でデータを頻繁にやりとりすることになるので、コントローラーの世代が新しくなった本製品はおすすめですが、レンダリングのような、1度データをeGPUに送り、あとはGPU内でデータ高速処理するようなアプリでは、本製品とG750では若干は本製品の方がスコアが高くなりますが、あまり差はないようです。ご利用になられるゲーム、アプリによっては、現在セール中の「SPARKLE Studio-G 750」もの選択もありますね。
モバイルゲーミングPCがThunderbolt4対応ならば本製品が使用できます。
さて、概要でも紹介いたしましたが、本製品にはeGPUドックステーションと呼んでもいいくらいにI/Fポートが付いています。ベンチマークの結果からも本製品がThunderbolt4対応PCでも十分使い切れるのがわかりました。
と、目の前に年初めの福袋で購入した店員私物のポータブルゲーミングPC「MSI Claw A1M(2024年モデル)」が。。。
このモデルには、なんとThunderbolt4ポートが1つ付いている! 「これでも試してみたい!」ということで、「ThinkPad T14 Gen 4」での検証環境(本製品+RTX5080)のまま、MSI Claw A1Mを本製品に接続です。
モンハン ベンチマーク、簡単に検証できました!
おぉ、モンハン ベンチマークの評価は「快適にプレイできます」!すごい!
実はPC本体のみですと設定をいろいろやっても評価が「設定変更を推奨します」、スコアは5000〜7000なので諦めていました。ウレシイ!
上の写真はポータブルゲーミングPCの画面になっていますが、当然のことながら、本製品に4Kモニターを接続して大きな画面でもゲームができます。また下の写真のようにドッキングステーションとしてキーボードやマウスを本製品に接続して、書類作成などデスクトップパソコンとしても利用できますね。
ノートPC、小型PCのグラフィック性能を最大限に強化できるeGPUドッキングステーション!
ここまで見てきたとおり、本製品はThunderbolt 5対応eGPUボックス+ドッキングステーションとして必要な機能を満載しています。ハイエンドのグラフィックボードに多い3.5スロット幅のグラフィックボードも収納可能ですので、グラフィック性能の低いノートPCや小型PCなどを高性能なグラフィック性能を持つPCに変身させることができます。
ゲームやCAD、VRなどのアプリケーションを余裕を持って活用したいユーザーにとてもおすすめの製品です!
以上、Thunderbolt 5対応GPUボックスの新製品「SPARKLE Studio-G Ultra 850」のご紹介でした!本製品は2026年2月25日発売予定です!
SPARKLE Studio-G Ultra 850 ¥84,000(税込)
(アミュレット オンライン・ショッピング /Amazon.co.jp / Yahoo!ショッピング / 楽天市場)
SPARKLE Studio-G Ultra 850製品ページ









