ノートPCやMac miniやMac Studioといったコンパクトデスクトップの可能性を広げるPCIe拡張ボックスとして定番である「OWC Mercury Helios 3S」。この定番モデルが Thunderbolt 5(80Gbps)対応となって最新PCIe拡張ボックス「OWC Mercury Helios 5S」に生まれ変わりました。「OWC Mercury Helios 5S」は2026年7月10日に発売となります。

OWC Mercury Helios 5Sのここが変わった!2つの大きな進化ポイント

まずは、OWC  Mercury Helios 5S(以下、Helios 5S)が OWC Mercury Helios 3S(以下、Helios 3S)からどう生まれ変わって進化したか 簡単に紹介します。 

① 帯域幅が「倍以上」に。NVMe RAIDや高速LANといった機能のPCIeカードが本領発揮
最大の変更点は、Thunderbolt 5の採用により、各種PCI Express ボードからのデータ転送速度が劇的に向上していることです。

  • Helios 3S: PCIe 3.0ベースのため、実効速度は約2,700MB/sが限界でした。
  • Helios 5S: PCIe 4.0 x4をサポートし、最大6,000MB/sの超高速転送が可能に。

これまでデータ転送速度がボトルネックになっていた「NVMe SSDのRAIDカード」や「10GbE以上のネットワークカード」も、そのポテンシャルをフルに引き出せます。

② I/Fポート構成の刷新:ハブ機能として強化

  • Helios 3S: Thunderbolt 3 ポートによるデイジーチェーン接続
  • Helios 5S: Thunderbolt 5 ポートが 3つとなり、「Thunderbolt 5 ハブ」として様々なThunderbolt/USB機器が接続可能となりました。

デイジーチェーン接続では、「1台の不具合が全体に影響する」などの問題点がありましたから、複数の高速ストレージやディスプレイが直接接続できるのは大きなメリットです。

機能的には以上の2つの点が大きく進化しています。

OWC Mercury Helios 5Sの外観や使い勝手

外観や使い勝手はどうでしょうか。

まずは外観から。下の写真はHelios 5S(右側)とHelios 3S(左側)を前面からみた写真です。共にベースをアルミとした筐体で、色も黒、表面の質感も同じで、前面からはほとんど同じ製品としか見えません。サイズも82mm × 233mm × 143mm と同じ、重さも0.1kg増の1.7kgと若干増えた程度と大きく変化していません。

次に各種I/Fポートが配置されている背面を見てみましょう。下の写真は両者を背面からみた写真です。


左側のHelios 3Sと右側のHelios 5Sを比較すると、Helios 3SにあったDisplayPort端子が廃止され、Thunderboltポートが PC接続用の1ポートとThunderboltハブ」として機能する Thunderbolt 5 対応の3つのポートとなり、前述の通り、I/Fポート構成が刷新されているのが、一目でお分かりいただけると思います。

さらに、電源関連はPCへの給電仕様が大きく変更になりました。

  • Helios 3S: Thunderbolt 3 対応ポートから最大85W給電(USB-PD)が可能で、接続PCへ給電できました。
  • Helios 5S: PC接続用のThunderbolt5 ポートから給電はありません。3つの周辺機器用のThunderbolt5 ポートからは、それぞれ15W給電となっています。

PD 85W が廃止されたのは痛い変更点ですね。その分、Helios 3Sの180W電源から、90W電源の小さなACアダプターになりました。

また、商品本体の電源入力端子も変更になっています。Helios 3Sではロックがかかる6ピンDCコネクタでしたが、丸型DCプラグ形状に変わり、ロックがかからない分、Helios 5s本体横にACアダプターケーブル固定用クランプが追加されています。

OWC Mercury Helios 5Sの使い勝手

PCIeカードを組み込み機構はどうでしょか。

Helios 3Sは背面にあるネジを手で緩めるだけ内部にアクセスできましたが、Helios 5Sでも同じ機構で、ドライバーを必要とせずに至って簡単に内部にアクセスでき、ハーフレングス/フルハイト(173mm x 107mm)、2 スロット占有までの各種 PCI Express 4.0 x16 対応ボード(内部インターフェイスは x4 動作) を組み込むことができます。 

また、Helios 5Sでは前面パネルの裏側にある放熱用ファンのファン速度を2段階に調整できるスイッチがつきました。

OWC Mercury Helios 5Sの検証

Helios 5Sは、Windows環境では Windows 11以降のThunderbolt 4、Thunderbolt 5、USB4ポート付パソコンで動作。Thunderbolt 3ポートでは動作しない場合がありますので注意してください。Macintosh環境ではmacOS 12以降(Intel系 MacではmacOS 15.x以降)のThunderbolt 3、Thunderbolt 4、Thudnerbolt 5ポート付のMacintoshで動作します。

では、実際にPCIeカードを組み込み、Helios 5sの実力を検証してみましょう。

検証は、M.2 NVMe SSDをM.2 NVMe SSD → PCI Express x4接続変換ボードに組み込んで転送速度を確認するものです。

PCIeカード:玄人志向 M.2 NVMe SSD → PCI Express x4接続変換ボードM.2H-PCIE
M.2 MVNe SSD:WD Black SN850X NVMe  SSD 1TB

このPCIカードをHelios 5Sに組み込み検証開始です。

接続するPCの環境は以下の通りです。
パソコン:Macbook Pro (14インチ、11月2024)Apple M4 Pro
       OS:macOS Tahoe 26.4
 ベンチマーク:AmorphousDiskMark 4.0.1

結果はご覧の通りです。

弊社ではM.2 NVMe SSD用ケースとして、USB4 80Gb/s対応M.2 NVMe SSD用ポータブル外付けケース「OWC Express 1M2 80G」を取り扱っておりますが、このケースに同じWD Black SN850X NVMe  SSD 1TBを組み込んで計測した場合とほぼ同じ結果が出ています。

⚠️ Helios 5Sに組み込むPCIeカードの注意点:格安の4枚差しカードは「認識しない」

M.2 NVMe SSDが4枚を組み込むことができる低価格なPCIeカードがありますが、これらのカードはPC(ホスト)側のPCIe Bifurcation(分岐)機能に依存しています。Helios 5Sの内部スロットはPCIe 4.0 x4動作であり、x16スロットを「x4 / x4 / x4 / x4」に分割する機能は持っていないため、これらのカードを差してもSSDは1枚しか認識されません

Helios 5SでSSD 4枚のM.2 NVMe SSDを構築されたい場合は、PCIeカード側に「PCIeスイッチチップ(PLXチップなど)」を搭載したPCIeカードをご利用ください。

OWC Mercury Helios 5Sでフルサイズワークステーション並みのワークフローが可能です。

いかがでしょうか。OWC Mercury Helios 5Sに超高速ストレージ、8Kビデオキャプチャ、オーディオDSP、高速ネットワークPCIeカードなどを組み込み、Thunderbolt 3/4/5またはUSB4でPCに接続し、さらに3つのThunderbolt 5ポートから高性能ドライブ、ディスプレイ、オーディオ/MIDI機器などを接続することで、システムを大きく拡張することができます。コンパクトなマシンで大規模スタジオ並みの作業を実現できる、そんなクリエイターたちのニーズに応えることができるでしょう

以上、OWC Mercury Helios 5Sのご紹介でした!
本製品は2026年7月10日発売予定です!

OWC Mercury Helios 5S ¥75,900(税込)

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