最低持続書き込み1300MB/s以上で8K収録にも安心なメモリーカード「Wise CFexpress Type B カード CFX-B PROシリーズ」をキヤノン EOS R5で検証してみた！

ご好評いただいているWiseのCFexpress製品群に、最低持続書き込み速度が大幅にアップした新ブランド「Wise CFexpress Type B カード CFX-B PROシリーズ」が加わり、2021年12月24日に発売となります。
今回はこの新製品を、キヤノンのフルサイズミラーレスカメラ EOS R5を使って検証してみました！

Wise CFexpress Type B カード CFX-B PROシリーズの概要

Wise CFexpress Type B カード CFX-B PROシリーズ（以下、「本製品」と表記します）は、ハイエンド・ミラーレス一眼カメラやデジタルシネマカメラで高品質な写真と映像を記録するために設計された、CFexpress Type B規格準拠のメモリカードです。
従来製品「Wise CFexpress Type B カード CFX-Bシリーズ」（以下、「CFX-Bシリーズ」と表記します）から最低持続書き込み性能が大幅にアップし、8Kを超える解像度の連写やRAW動画を安定して収録できます。本製品（写真左）はCFX-Bシリーズ（写真右）と同じCFexpress Type B規格準拠なので、外観については正面のラベル以外に目立った違いはありません。
本製品のラベルにはしっかり「PRO」の文字が印刷されてますね！

Wise CFexpress Type B カード CFX-B PROシリーズのいいところ

本製品の特徴は、前述のとおり、従来製品のCFX-Bシリーズでは140MB～400MBだった最低持続書き込み速度が1300MB以上と大幅にアップしている点です。
「最低持続書き込み速度」というのは文字通り、「書き込み中にこれ以下のスピードに落ちることはありません！」と保証された速度です。最低持続書き込み性能が高いほど、より高解像度・高品質な動画や写真を安定して収録できます。

そして本製品のもう一つの特徴は、内部構造として耐久性とパフォーマンスに優れたSLC（シングルレベルセル） NANDを採用している点です。
SLCは性能が高い分コストも上がるため、主に映像プロ向けのメモリーカードやサーバー向けストレージ製品で使われています。
本製品の仕様も写真・映像のプロに最適ということですね！

キヤノン EOS R5を使って検証してみました！

では実際に、キャノン EOS R5で本製品を使ってみましょう！
本製品の容量は640GB、320GB、160GBの3種類がありますが、今回は最大の640GBと最小の160GBで検証します。
この2製品のスペック的な違いとしては容量以外に、最低持続書き込み速度について640GBが1400MB/s、160GBが1300MB/sとなっています。
ちなみに今回検証していない320GBの最低持続書き込み速度は160GBと同じ1300MB/sです。

フォーマット

撮影に使う前にカメラを使って本製品をフォーマットする必要があります。
フォーマットには通常フォーマットと物理フォーマットの2種類がありますが、本製品はどちらでも問題なくフォーマットできました。なおキヤノンのWebサイトなどでは、8K/4K動画撮影を行う前には物理フォーマットを行うよう指示が記載されています。
また注意点として、上の写真のようにカードスロットのカバーが開いた状態ではメニュー画面が表示されません。
フォーマットなどの操作を行う際は必ずカバーを閉じる必要があります。

写真撮影

まずは静止画の写真撮影から試してみましょう。
以下の検証はすべて、下記２種類の記録画質設定で行っています。

１．RAW（45M 8192 x 5464）
２．RAW＋JPEG ファインラージ（45M 8192 x 5464 + 45M 8192 x 5464）

毎回テスト前にカードのフォーマット作業を行いました。
また連続撮影を行ったあとはある程度カードが熱を持つので、カードを一旦冷やしてから次のテストを行いました。

単発1枚での撮影
各記録画質設定で10回ずつ単発で撮影しましたが、特に問題はありませんでした。

低速連続撮影（最高約3.0コマ/秒）
90枚までの連続撮影をおこなって、640GBと160GBの双方で問題なく収録できました。

高速連続撮影＋（最高約12コマ/秒）および高速連続撮影（最高約8.0コマ/秒）
いずれの高速連続撮影についても、２種類の記録画質双方で、160GBは容量いっぱいまで連写を続けて（体感で10分間以上）問題なく収録できました。
640GBについては、160GBを超える枚数の連写を続けることができたんですが、撮影中にシャッターなどカード以外の機構に負担がありそうでちょっと心配になったので途中で撮影を終了しています（お高いカメラですから…）。手動で停止させるまで連写が止まることはありませんでした。
双方の容量で、バースト枚数（連続撮影可能目安）を大幅に超えて、連写中の速度低下もなく収録が可能であることを確認できました。

動画撮影

静止画に続いて、動画撮影ではどうなるか試してみましょう。
検証を始める前に動画撮影について重要な点として、メーカーの説明書などで熱対策のための録画制限が明示されています。（メーカーWebサイト「動画撮影全般の注意事項」内の「カメラ内部の温度上昇に伴う、赤い［］表示について」を参照。）
EOS R5は撮影中にカメラの内部温度が上昇すると、モニターに赤い警告マークが表示され、その後自動的に撮影が終了する仕様になっています。
この熱対策のための挙動が実際にどうなるかはユーザーの関心も高い点だと思います。

8K動画撮影
まずは8K動画の撮影から検証してみました。
今回は以下の２つの記録形式で撮影を行っています。

１．8K-D 29.97fps RAW（8192 x 4320 縦横比17:9）
２．8K-D 29.97fps ALL-I（8192 x 4320 縦横比17:9）

結果としては、いずれの形式についても、一定時間撮影を行うとモニターにカード加熱の警告が表示され、その後しばらくして録画が終了しました。
１．の場合は撮影開始後5分程度で警告マークが表示され、開始から11分前後に撮影が終了しました。
２．の場合はマーク表示までが10分ほどで、その3分後に撮影が終了しました。
いずれの場合も動画データ自体は問題なくカード内に収録されます。

ここからはあくまで参考としての検証になります。
熱の問題なら冷ましてあげれば改善するのでは？と思い立ち、カメラにサーキュレーターの風を当てながらの撮影を試してみました。
その結果なんと！160GBの全容量を使い切るまで8K動画の撮影ができました！
サーキュレーターの風が当たっている間は、撮影中も熱の警告マークが出ることはありません。
つまり、動画の撮影可能時間は撮影時の気温・室温に左右される可能性が高いものと思われます。
熱が籠るのは冷却ファンなどを持たないカメラの仕様上避けられないようなので、撮影環境によっては長時間の8K動画撮影時に別途放熱対策を考える必要がありますね。

4K動画撮影
4K動画についても、熱問題の有無などが気になったので試してみました。
こちらは以下の２つの記録形式で撮影を行っています。

１．4K-D 119.9fps ALL-I（4096 x 2160 縦横比17:9）　ハイフレームレート撮影
２．4K-D Fine 29.97fps ALL-I（4096 x 2160 縦横比17:9）　4K高画質撮影

１．はちょっと特殊な形式で、音声収録には対応していません。また1回に撮影できる時間は最長で7分29秒までとなります。
こちらの撮影結果としては、特にサーキュレーターなどの放熱対策をしなくても、熱の警告なしで撮影を行うことができました！
音声データが無い分負荷が低いのか？それとも収録時間が短く、熱が出る前に終了してしまうせいでしょうか？
２．の場合は8K撮影と同様に、一定時間撮影を行うとモニターにカード加熱の警告が表示され、その後しばらくして録画が終了しました。警告マークの表示までが20分ほど、終了は開始から25分ほどでした。
なお4K動画についても、上記2つの形式双方で動画データ自体は問題なくカード内に収録されます。

8Kを超える連写やRAW動画の収録に最適な高性能メモリーカード

以上の結果から、本製品を使ってキヤノン EOS R5で静止画・動画ともにしっかりとデータを収録できることが確認できました！
高解像度の動画撮影については発熱のためにある程度制限がありますが、これはカメラの仕様として避けられないものです。ある程度、ユーザー側で工夫や配慮して撮影を行う必要があります。
本製品の仕様については、データ収録に関して特に問題も見られず、高解像度の映像データもきちんと保存することができました。
8K動画や高速連写など、高品質・高画質の撮影に安心してお使いいただけるメモリーカードです！

以上、「Wise CFexpress Type B カード CFX-B PROシリーズ」のご紹介でした！本製品は2021年12月24日発売予定です！

検索

カテゴリー

最近の投稿