OWCブランド USB4対応ストレージの新製品として、M.2 SSDを搭載できるポータブルケース「OWC Express 1M2」が2024年7月19日に発売となります。
特徴的なボディは見ての通りヒートシンクを兼ね、SSDの発熱による速度低下を抑えます。
本体サイズも幅70mm x 奥行132mm x 高さ23mm/重さ253g(SSD除く)と持ち運びに困らず、高速性能とコンパクトさを両立したストレージケースです。
OWC Express 1M2の概要
OWC Express 1M2(以下、「本製品」と表記します)は、M.2 NVMe SSDを装着することでUSB4対応の外付けドライブとして利用できるポータブルストレージケースです。まずは製品の外観を見て行きましょう。
本体の前面にはSSDのアクセス状況を表すLED(写真左側の黒いスリット状の部分)が搭載されています。
背面にはシンプルにUSB4ポートのみ搭載されています。本製品にはPCなどに接続するためのUSB4ケーブルが付属します。
既存のOWCブランド M.2 SSDケースとしてThunderbolt 3対応の「OWC Envoy Express」がありますが、本製品とサイズや仕様は大きく異なっています。
比較のためにOWC Envoy Expressと本製品を並べてみました。
写真の左側がOWC Envoy Express、右が本製品です。
本製品は製品本体がヒートシンク構造となっているため、OWC Envoy Expressと比較して全体的に大型化されています。
OWC Envoy Expressは小型化のためにSSDの転送速度を1500MB/s程度に留め、SSDの発熱と消費電力を抑える仕様になっていました。
本製品はOWC Envoy Expressの真逆のアプローチで、ヒートシンクによって放熱効率を高めSSDの性能をポータブルストレージとして限界まで出せるような構造になっています。この構造によって、本製品は実測値最大3000MB/s超という高速転送を実現しました!
OWC Express 1M2のいいところ
本製品の最大の特徴は、USB4対応ポータブルストレージで3000MB/s超の高速転送を実現できること、そしてそれを実現した前述のヒートシンクによる放熱システムです。
OWC Envoy Expressより本体サイズは大きいものの、フットプリントはスマホとほぼ同サイズ(厚みはちょっとあります)で、カバンなどの中に入れて持ち運ぶ分には十分コンパクトです。
さらに本製品はマルチデバイス対応で、USB4またはUSB 3.2 Gen 2に対応したUSB-Cポートを搭載したMacやWindowsパソコンはもちろん、iPadやiPhone、Andoroidタブレット/スマートフォンなどの機器にも接続可能です。
またバスパワー動作なので、パソコン/タブレット/スマートフォンとの接続はUSBケーブル1本で可能です。
ただし、本製品は高速なM.2 NVMe SSDの性能をフルに発揮させるため、USB 3.2 Gen 2ポート搭載の機器ではバスパワー不足などの原因で動作しない場合がありますのでご注意ください。
USB 3.2以前の世代のデバイスについては、デバイス毎にポートの仕様が違うため、本製品の動作可否を一概には判断できないようです。 メーカーからはChromebookなら大丈夫との情報もありましたが、2台のChromebookで試したところ、ASUS Chromebook Flip CM3 (CM3200) では動作しましたが、タブレット型のASUS CT100PAでは動作しませんでした。なおこの2台のChromebookはそれぞれ、前者がUSB 3.2 Gen 1対応、後者がUSB 3.1 Gen 1対応です。 また動作保証外ですが、USB 2.0のUBC-Cポートを搭載したAndroidスマートフォン/タブレット(Xiaomi Redmi Note 11 Pro 5gおよびLenovo Tab M9)にも接続してみたところ、本製品に搭載したドライブを認識し、ファイルのコピーも可能でした。 なお、USB4ポートについてはすべて本製品の動作保証対象となります。 |
本製品はSSD取り付け時に本体を上下に分割して作業を行います。
本製品は3つのサイズ(2230/2242/2280)のM.2 NVMe SSDに対応していますが、2242/2230サイズのSSDを取り付ける場合は、ネジ受け金具を移動するための工具として5mmサイズの六角ナットドライバー(別売り)が必要です。
なお本製品のSSD取り付け基板は、底面カバー側(写真右側)に付いています。
OWCの説明では本体を上下逆さまにしてから底面カバーを持ち上げるように指示がありますが、持ち上げたカバーの下の筐体内を覗いてうっかり基板がない!と慌てないように注意しましょう(体験談)。
写真で見ると、本体上部ほぼすべてがヒートシンクを構成していて、放熱の為に使われていることが分かります。
ヒートシンクは金属製でずっしりとしてちょっと重さもありますが、この蛇腹っぽい構造のおかげで動作中もそれほど熱くなりません。
気になるベンチマーク結果をチェック!
今回はUSB4に対応したApple M2搭載のMacBook Pro(13インチ 2022)(以下、「M2 Mac」と表記します)とThunderbolt 3対応のインテル搭載MacBook Pro(15-inch、2018)(以下、「インテル Mac」と表記します)でそれぞれベンチマーク計測を実施してみました。
なお本製品はUSB4対応ですが、インテル MacなどのUSB4に対応していないThunderbolt 3ポートに接続した場合にはUSB 3.2 Gen 2互換で動作します。
計測に使ったSSDはWestern DigitalのWD_BLACK SN750 NVMe WDS100T3X0Cです。
計測結果は以下のとおり。上がM2 MacBook Pro、下がインテル MacBook Proです。
ご覧のとおり、USB4対応のM2 Macでは本製品のカタログスペックに相違なく最大で3000MB/sを超える結果となりました!
一方USB4非対応のインテル MacのThunderbolt 3ポートに接続した場合は1000MB/s前後となり、これもUSB 3.2 Gen 2ストレージとしてはかなり高速です。
USB4で本製品を使った場合、数年前のMacBookの内蔵SSDに匹敵する速度なので、Time Machineなどのバックアップ用としても外付けストレージの速度差をあまり感じずストレス無く使えますね!
速度に妥協しない!ポータブルストレージケース
ここまでご覧いただいたとおり、本製品は高速なポータブルストレージをお求めの方におすすめできる製品です。
特に高速化しているMacやパソコン本体の内蔵SSDと比べて手持ちのストレージは遅すぎる!と感じている方に最適です。
スマホ並みコンパクトなボディに大容量のデータを詰め込んで持ち運べ、速度面でのストレスを感じることなくデータの保存・参照やバックアップなどに使える、そんなポータブルストレージケースです!
以上、USB4対応ポータブルSSDケース新製品「OWC Express 1M2」のご紹介でした!本製品は2024年7月19日発売予定です!
OWC Express 1M2 ¥24,000(税込)
(アミュレット オンライン・ショッピング /Amazon.co.jp / Yahoo!ショッピング 、楽天市場)
OWC Express 1M2 製品ページ