アミュレットでは12月12日よりファンレス高耐久ミニPC「POWERSTEP Rugged」の販売を開始しました!
ファンレスで耐久性の高いミニPCというとアミュレットでは「POWERSTEP fitlet3 BTO」という製品も扱っています。どちらもコンセプトの似た製品ですがどのような違いがあるのでしょうか?早速比較してみました!
外観を比較してみた!
まずは外観から比較してみます!
大きさとしては、Ruggedは174 mm(W) x 108 mm(D) x 35.8 mm(H)、fitlet3は132.8 mm(W) × 100 mm(D) × 34.8 mm(H)となっており、Ruggedのほうが幅広で大きいです。小さいほうが場所を取らないという一方で、ファンレスPCはヒートシンクが大きいほうが放熱に有利でもあるのでここは一長一短ですね。
次は正面のインターフェイスを見ていきます!
fitlet3はUSB2.0 Type-AとUSB3.0 Type-Aが2ポートずつあります。マイク端子とイヤホン端子はオプションとなっています。
対してRuggedはUSBポートの数は同じですが、それに加えてHDMIポートが2つ、2.5ギガビット有線LANポートが2つ、アンテナポートが2つ搭載されています。
こう見るとRuggedのほうがインターフェイスが多いように見えますが、背面を見てみると……
実はRuggedはインターフェイスを正面に集中しているので背面にポートはありません。fitlet3は背面にもUSB2.0 Type-Aが2ポートあり、映像出力も片方がmini DPですが2ポートあります。ギガビット有線LANポートは標準では2つですがオプションでさらに2つ増やすこともできます。
サーバラックに収容する場合には正面にインターフェイスが集中しているRuggedのほうがアクセスしやすいですね!有線LANは2.5ギガビットに対応しているため環境を整えれば高速なネットワークを実現できます!またRuggedは標準でWi-Fiに対応しているので、Wi-Fiが使いたい場合にはRugged一択です!
逆にfitlet3はサーバラック以外のせまい場所での利用や、センサーなどのUSB機器を多く使いたいという場合におすすめです!オプションで有線LANポートを増やしたりシリアルポートを搭載したりもできるのでfitlet3は特殊用途向けといった趣ですね。
スペックを比較してみた!
Rugged | fitlet3 | |
CPU | Intel Atom x7425E | Intel Atom x6425E |
メモリ | DDR5-4800 最大16 GB | DDR4-3200 最大32 GB |
ストレージ | 64 GB eMMC(オンボード) 最大4 TB M.2 NVMe SSD 最大2 TB M.2 SATA SSD | 最大1 TB M.2 NVMe SSD 最大512 GB M.2 SATA SSD |
外部動作温度 | 0℃ ~ 50 ℃ | 0℃ ~ 45 ℃ 最大-40℃ ~ 85℃(オプション) |
次はスペックを比較してみます!
CPUはfitlet3がIntel Atom x6425Eであるのに対しRuggedはx7425Eと一世代新しいものになっています。コア数とスレッド数は変わりませんが最大クロックが増加しています。実際の性能は後ほどベンチマークを行って確かめてみます!
メモリは容量ではfitlet3が多いですが、世代とクロック数はRuggedが上となっています。メモリを使い切らない用途であればRuggedのほうが処理が早そうですが、複数のアプリケーションを同時に動かすような用途であればfitlet3でメモリを多めに積んだほうが安心ですね。
ストレージを積める容量はRuggedのほうが圧倒的に多いです!ストレージを複数搭載できる場合は大抵NVMe側をOS用、SATA側をデータ用といった使い分けをしますが、これだけ容量が大きければNVMeにまとめるという選択肢も取れますね!
外部動作温度はRuggedも0℃ ~ 50 ℃と一般的なPCと比べると広めですが、fitlet3に工業用オプションを付けると-40℃ ~ 85℃という広い温度範囲に対応できます!このような温度帯で利用するならfitlet3一択ですね!
ベンチマークを比較してみた!
次はCINEBENCH R23を使ってRuggedとfitlet3にどれくらい性能の差があるのか比較してみます!
Multi Coreの結果から見てみるとRuggedは2561 pts、fitlet3は1753 ptsとRuggedのほうが約1.5倍高いスコアとなりました!やはり世代が新しい分性能も高いようですね。
Single Coreの結果はRuggedが926 pts、fitlet3が606 ptsとこちらもRuggedのほうが約1.5倍高い結果となりました!
CPUの処理性能はRuggedのほうが高いと言えますね!
また外観の際も触れましたがRuggedのほうが大きいからか動作中の温度もRuggedのほうが低く感じました。
まとめ
ここまでの結果からRuggedのメリットとfitlet3のメリットをまとめてみます!
Ruggedのメリット
- 筐体が(fitlet3より)大きく放熱効率が良い。
- インターフェイスが正面に集中しており前からアクセスしやすい。
- 2.5ギガビット有線LANを搭載している。
- 標準でWi-Fiに対応している。
- CPUの性能が高い。
- ストレージ容量が大きい。
fitlet3のメリット
- 筐体がコンパクトで場所を取らない。
- インターフェイスの数や種類が多い。
- メモリ容量が大きい。
- 外部動作温度の範囲が広い。
こうして見るとRuggedは汎用的で幅広い用途に使えそうですね!特にインターフェイスが正面に集中していることからラックに収容して運用する場合はRuggedのほうが管理しやすそうです。Wi-Fiに対応しているのもメリットとして大きいですね。
対してfitlet3は特徴がピーキーで特定の用途であれば刺さるという感じですね。特に外部動作温度の広さは弊社製品の中でも随一を誇ります。USBポートが多くシリアルポートも搭載できるため、幅広い周辺機器を活用可能です。またメモリ容量が大きいので複数のアプリケーションを同時に動作させるような用途にも向いています。
POWERSTEP RuggedとPOWERSTEP fitlet3 BTOを比較してそれぞれの特徴をまとめてみました!皆様の環境にどちらのほうが向いているのか参考になりましたら幸いです!
これらの製品にご興味を持っていただけましたらぜひ製品ページもご覧ください!
POWERSTEP Rugged/ 見積依頼ページ
POWERSTEP fitlet3 BTO / 見積依頼ページ