今回のブログでは発売より大変ご好評を頂いているAKiTiO Thunder2 Duo ProをDTM(デスクトップミュージック)での使用をご紹介していきます!

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AKiTiO Thunder2 Duo ProはThuderbolt2が2ポート、USB3.0が1ポートさらにHDMIポートを搭載した2ベイのHDD及びSSDケースです。
2台のディスクでRAID 0、RAID 1、SPAN、JBODの設定ができ高速な動作からバックアップ、巨大なディスクと様々な用途で使用できます。

AKiTiO Thunder2 Duo Proの詳しいご紹介はコチラ

DTMでの使用の場合で外付けストレージは必要!?

これからDTMを始める方の場合、パソコン、DAWソフト、音源、MIDI鍵盤、オーディオインターフェイス、スピーカー、ヘッドフォン、マイクなどなど右も左も分からない世界で色々な必要でとにかくお金がかかる。
パソコン買ったからいいかとストレージについてはおざなりになりがちです・・・

しかし、各ソフトの使用条件としてメーカーのページにもOSを起動するディスクとは別にオーディオ用のディスクが必要と記載されています。

ProToolsシステム要件
Steinberg(Cubase) コンピューター環境について

外付けストレージがどうして必要なの!?

なぜ、メーカーが外付けストレージの使用を必要としていますが、なぜ必要なのか・・・
DTMでパソコンを使用する場合、オーディオの再生録音、音源の読み出しに「同時」に「多く」のデータアクセスが行われます。OSを起動しているコンピューター内蔵のストレージでOS、DAW、オーディオの読み書き、音源の読み出しを同時に行うと、処理が追いつかずに再生が止まってしまう、録音中にノイズが発生、コンピューターが高温で不安定といった状態になります。

また、たくさんのデータが書込まれますので内蔵のストレージ(HDD or SSD)の寿命を早めてしまうということも言えます。

内蔵のストレージが万が一壊れても外付けのディスクに大切なデータを保存しておけば巻き込まれずに済みます。
DAWの安定動作やパソコンを永く使う、データを失う確率を減らすなどあらゆる面でDTMでは外付けストレージが必要です。

どんな外付けストレージが必要なの!?

メーカーのパソコンの必要要件のページでは外付けのストレージが必要とあるだけで、どれくらいの楽曲規模ならどれくらいのスペックが必要ですとは記載されていません。

また、「SSDは速いと言われているけどHDDとどっちがいいの?」といった疑問もでてきますね。

これはメーカーの説明ではなく実際DTMを扱っている筆者の考えです。動作の保証を行うものではありませんので目安としてご覧下さい。

・HDD
オーディオ録音には繰り返しの書込みに対する耐久性や容量と単価から一番良いかと思います。スペックに関しては3.5インチの7200rpmであれば48kHzの設定で100トラックくらいまでは余裕をもって再生ができます(ただし100トラック、オーディオべた張りはきついかもしれません)。

48kHzよりも高い88.2kHzや96kHzといった高い音質の場合は50トラック前後くらいの再生が可能です。このような高い音質でさらに多くのトラックを安定して再生するにはHDDでRAIDを組む、SSDを使うといったことが必要となってきます。

・SSD
昨今の大容量のサンプルを取り扱うサンプラータイプのソフトウェアシンセの音源を保存しておくのに最適です。
Naitive Instuments Kontakt、Kontaktエンジンを使った音源、ViennaやEast Westといったオーケストラ音源、FX pansion BFDやToontrack Superior Drummerなど。

これらのタイプのシンセサイザーはサンプルデータをコンピューターのメモリに読み出して使います。ストレージからメモリに音色をロードするのに時間がかかります。HDDに音源データを保存していると一つの音色で30秒から大きいもので2分程かかるものもあります。これが1曲分の音色数となると・・・といったところですが、SSDに保存しておけばこういった音源も一つ10秒とかからず立ち上がります。

SSDは読み書き共にHDDと比べると高速ですが、書込みできる回数に制限があります。容量の割に単価が高いのでオーディオ録音にはあまり向いていないかもしれません。

・HDD RAID 0

RAIDとは複数のストレージを一つのストレージとして使用する技術で、このRAID 0はストライピングといい、複数のストレージに分散してデータを書込むことによりデータの読み書きが速くなる設定です。

1台の7200rpmのHDDではオーディオの録音再生が追いつかないような多くのトラックを使った楽曲、昨今ではハイレゾと言われる96kHz、192kHzというような高音質の楽曲を取り扱う必要がある場合に有効です。

7200rpmの3.5インチHDDは現行のものだと1台で200MB/s程のスピードが出ます。これを2台でストライピングすることにより約400MB/sとなり、SSDより少し遅いくらいのスピードとなります(過去のブログを参照して下さい)。

SSDくらいのスピードは欲しいんだけど、容量が足りない!1TB1個に約6万円は高いなという方にはお勧めの設定です。

・HDD RAID 1

RAID 1はミラーリングと呼ばれ、2つのストレージを1つのストレージとし、2つのストレージに同じデータを書込みます。これにより万が一1つストレージが壊れてももう1つのストレージにはデータが残っており、安全なデータ運用が可能です。

しかしスピード面の向上はありませんので、上記のように多トラック、高音質には対応していません。また、音源の読み出しも普通のHDDと変わらないので向いておらず、データの保管用の設定となります。

で、結局DTMにはどれがいいの!?

以上のことを踏まえまして今回ご紹介させて頂いているAKiTiO Thunder2 Duo Proでのお勧めの使用方法をご提案させて頂きます。

・レコーディングスタジオで多くのトラックを扱う、高音質のレコーディングを行いたい場合は2台の3.5インチ7200rpmのHDD搭載されたモデルでRAID 0運用がお勧めです。

・ホームスタジオでオーディオ録音もシンセもたくさん使って作曲やトラックメイクを楽しみたい、または仕事にしているという方にはこれからご紹介するSSDとHDDを1基ずつ搭載したモデルがお勧めです。

今回新しくAKiTiO Thunder2 Duo Proのラインアップに加わりますSSDとHDDをセットにしたモデルでは、大容量のサンプラーシンセの保存領域としてSSD(256GB、512GB、1TBをラインアップに)を、オーディオ録音やiTunesなどデータの保存領域としてHDD(Western Digital Black 2TB)をといったご使用方法のDTMユーザー向けのラインアップとなります。

実際に使ってみた

SSDの性能をチェック

まずば高速なSSDからNative InstrumentsのKontaktを使用しサンプルデータのロードのスピードをチェックしてみました。

比較対象としては多くの方が使われているであろう、USB 3.0のHDDです。
標準的なポップスの楽曲で使用される、ドラム、ベース、ピアノ、ブラス、ストリングスx3基、オルガン、効果音の計9音色です。(実際はパーカッション音源やシンセサイザーも多数立ち上げるのでもう少し増えてきますね)

メモリへは2.7GBロードされます。

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比較の様子をYouTubeにアップしました

普段HDDから音色の読み出しをされている方にはSSDこんなに速いの!?と驚かれると思います。

9つの音色をロードするのにHDDでは3分半ほどかかるのに対し、SSDでは20秒ほどで完了します。
ViennaやEastWsetといった本格的なオーケストラ音源を使うとさらに時間がかかります。例えばEastWest Hollywood Stingsなどは一つのバイオリンの音色だけで1GBくらいあったりします。そういったものはロードに1〜2分かかったりします。様々な奏法をバイオリン、ヴィオラ、チェロ・・・と読み込むと本当に時間がかかるので、大容量のサンプラータイプのシンセでSSDを使ったら2度とHDDには戻れなくなります!

HDDの性能をチェック

スタジオでのオーディオ録音の定番、ProToolsを使ってHDDの性能をチェックしてみます。

AKiTiO Thunder2 Duo Pro ストレージセット SSD+HDDではスピードを重視しWestern Digital Blackをチョイスしました。容量は2TBとなります。

今回はProToolsのデモソングを使い、使われているイントゥルメントトラックをオーディオ化してディスクの負荷を確認してみます。
負荷を分かりやすくするためセッションを32bit 96kHzに設定しました。

21トラックあるイントゥルメントトラックを一度にステレオオーディオ化していきます。21トラックだと生ドラムのマイク収録、小規模のオーケストラと同等といったところでしょうか。

こちらがAKiTiO Thunder2 Duo ProのHDDの負荷の状態です。

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96kHzの21トラック同時録音でも負荷が18%とまだ余裕がある状態です。

比較対象として少し前までProToolsの標準的な外付けハードディスクの接続方法として用いられてきたFireWire 800で接続しています。

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これはピーク時で60%ほどの負荷となっています。平均は50%台でした。
録音は止まりませんでしたが時折、画面表示がカクカクと遅くなることがあり、負荷が高いことがありました。

Thunderbolt2では理論値20Gb/sの転送速度があり従来のFireWireやUSB接続より遥かに余裕のある転送が可能です。

まとめ

SSDとHDDを搭載して多くのトラックを使用しても読み書きが遅くなることはほぼなく、安定したDTM環境が構築できます。

USB3.0接続のHDDと比べると価格は高くなりますが、最早必須となっている音源保存置き場としてのSSD、オーディオ録音用のHDDを一台でスマートに構築できるは、性能面、スタジオの設置で大きなアドヴァンテージになります。

また、多くのThunderbolt接続のストレージではHDDx2やSSDx2と同じディスクがセットになっているのが普通です。市販のものは自分好みにカスタマイズしてしまうと保証も効かず、動作保証もない、ということでDTMユーザーにとっては大変お勧めの製品となっております。

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