今年の1月に発表されたNVIDIAの新GPU 「GeForce RTX」シリーズ。レイトレーシングなど魅力的な新機能を搭載しており、Thunderbolt 3ポート対応 eGPUボックス「AKiTiO Node」で使えますか?というご質問を多くいただいております。本記事の執筆時点でメーカーの動作確認リストにはユーザー事例(メーカー保証なし)としてRTX 2070およびRTX 2060搭載製品がいくつか追加されていますが、RTX 2080については「NVIDIA RTX 2080」の記述のみで、具体的な製品名がありません。

そこで今回は、株式会社 エルザ ジャパン様にご協力いただき、RTXシリーズグラフィックボードをAKiTiO Nodeに搭載して、ベンチマーク消費電力など、気になる点についていろいろ検証してみました!

今回お借りしたグラフィックボードは、ウルトラハイエンドモデルの「ELSA GeForce RTX™ 2080 ERAZOR GAMING」(以下 RTX 2080)と「ELSA GeForce RTX™ 2070 S.A.C(以下 RTX 2070)の2製品です。共にGDDR6 8GBメモリ仕様で、搭載されたGPUやボードのサイズ、外部出力ポートなどが異なります。

まずは、それぞれの製品をAKiTiO Nodeに取り付けた状態のサイズ感から。RTX 2080を取り付けた状態。AKiTiO Nodeの前面に搭載された冷却ファンとの間にそこそこスペースがあり、放熱についての心配は無さそうです。

こちらはRTX 2070を取り付けた状態です。ボード自体がRTX 2080より小さいので、内部的にかなり余裕がありますね。

RTX 2080はファンカバーにRGB LEDによるイルミネーション機能がついていて、専用ユーティリティを使って発光色を変更できます。光っている様子はAKiTiO Nodeのメッシュ部分からも確認できますよ!

 

 

 

次は当然、いちばん気になる各種ベンチマークです。

インテルNUCをベースとしたアミュレットPOWERSTEPシリーズPC(CPU:Core i5-7260U/メモリ 8GB)と接続して、ゲーム系のベンチマークをいくつか実行してみました。比較用に、GTX  1080搭載ボード(ASUS STRIX-GTX1080-A8G-GAMING、以下 GTX 1080)を取り付けた状態でも同様に検証しています。

まずはいつもどおりのFF14、「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」から。今回は4K解像度(3840 x 2160)のフルスクリーン、デスクトップ向け最高品質で実行しました。上からRTX 2080、RXT 2070、GTX 1080の順になります。(これ以降のテスト結果もすべて同順)DirectX 11環境のせいか、RTX 2070よりGTX 1080の方が高いスコアになっています。もちろんRTX 2080は最高スコアで「非常に快適」という結果でした。

次は新しい方のファイナルファンタジー、FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク(FF15)です。高品質に設定すると一部ポリゴン表示に乱れがあったので、4K解像度(3840 x 2160)のフルスクリーン、標準品質、SDR表示で計測しています。

こちらはRTX 2080でも「やや快適」とちょっと厳しめの結果になりました。今回使用したNUCのCPU性能(2コア/4スレッド)で実行するにはやや重めのソフトです。それでもすべて「普通」以上には遊べそうですね。興味深いのは、RTX 2070とGTX 1080のスコアがFF14から逆転している点です。FF15にNvidia関連の新しい技術が多く使われている影響が出ているのかもしれません。

最後にDirectX 12対応ベンチマークとして、「3DMark」の「Time Spy」を実行してみました。

  こちらもFF15と同じく、RTX 2080、RTX 2070、GTX 1080の順にスコアが並びました。やはり新しめの技術を使ったソフトではRTXシリーズの方が有利なようです。

さて最後に、AKiTiO Nodeの電源プラグにワットチェッカーを繋いで、FF14ベンチマーク時の消費電力を計測してみました。それぞれ各ボードの最大値付近の数値を撮影しています。ベンチマーク結果と同じく、上から順にRTX 2080、RXT 2070、GTX 1080の値となります。

各RTXシリーズのカタログスペック上の最大消費電力(TDP)は、RTX 2080が225W、RTX 2070が175Wとなっているので、おおよそそれぞれのTDPどおりの値にAKiTiO Nodeの消費電力が加わっていると考えて良さそうです。これなら、AKiTiO Nodeの電源容量(400W)で、今回試したRXTシリーズ搭載ボードの動作に心配はありませんね。ベンチマーク実行中も特に電力が不足しているような挙動は見られませんでした。今回検証した2つのELSA製 NVIDIA RTXシリーズグラフィックボードについては、AKiTiO Nodeで問題なくお使いいただけると思います。

 

さて、今回動作が確認できた、2つのELSA製RTXシリーズ製品それぞれをAKiTiO Nodeとセットにした、「AKiTiO Node グラフィックボードセット」の販売を本日より開始しました!お求めはオンラインショッピングからどうぞ!

AKiTiO Node グラフィックボードセット GeForce RTX 2080 165,000円(税込)

 

AKiTiO Node グラフィックボードセット GeForce RTX 2070 105,000円(税込)