コンピュータを電源トラブルから守るために

ups

そもそもUPSとは…?

「Uninterruptible Power Supply」の略で、IT用語辞典e-Wordsによると、

電池や発電機を内蔵し、停電時でもしばらくの間コンピュータに電気を供給する装置。

 

と書かれています。日本語では「無停電電源装置」と訳されているようです。多くは鉛蓄電池を使用しています。(自動車のバッテリーを想像していただくとわかりやすいと思います) サージ保護機能(瞬間的な高電圧から通信機器を保護する機能)を備えたものもあります。

では、具体的にどういう場面で役に立つのでしょう?

例えば、急な停電でコンピュータに電気が供給されなくなってしまった場合に、UPSから電気を受取り、システムが「ブツッ」と強制終了されるのを防ぎます。UPSから電気が供給されている間に、安全な手順を経てシステムを終了することができます。これにより、システムが壊れたりデータが失われたりする危険性を回避できます。

UPS模式図

 

停電時落雷

UPSは停電時や落雷時の備えに有効です。

 

なぜUPSが必要なのか?

突然のトラブルが起こると、電力の供給がうまくいかなくなり、IT機器が稼働中にも関わらず強制的に電源が落ちてしまいます。そのためIT機器の故障・システムの損傷や、保存していたデータが破損・消失するなどの危険につながります。
その結果、今までやってきた業務が台無しになってしまった、大切な顧客のデータが消えてしまった、IT機器の修理や買い替え・システム修復にかかる出費の負担が大きい、システムが再起動するまで時間がかかって業務に支障が出るなどの問題も引き起こしかねません。
このような事態を防ぐためにも、UPSが必要です。

(アミュレットHP「UPS早わかり」より)

UPSはサーバやデスクトップを電源トラブルから守り、そのシステムで稼動する業務やサービスが安定して提供されるために必要になります。情報資産の保護の観点からも非常に有効です。
UPSの選定方法について弊社でまとめたものがありますので、ぜひお試しください。
●あなたにぴったりのUPSをお選びします

実際にサーバの電源をUPSから取ってみた

今年の夏は、落雷やゲリラ豪雨の影響で、停電や瞬低を経験した方も少なくないと思います。

筆者の知り合いにも、停電によってデスクトップマシンが突然ストップしてしまい、システムがうまく起動しなくなってしまった方がいました。(クーラーもストップして大変だったようです…)

停電に限らず、ハードディスクの故障など、コンピュータの作業データは「無くなって初めてその大切さに気づく」ことがしばしばあります。かくいう筆者も幾度となく痛い経験をしています。。orz

そこで今回は、いざという時に備えて普段あまり目にすることのないUPSの機能を実際に試してみることにしました。UPSに関しての理解を深めて、より多くの方にシステムを安全に運用して頂ければと考え、店頭でUPS実働デモを行います。

UPSがあるとどんな時に役立つのか、何か一つでも発見があれば幸いです。

今回使ったもの

  1. Linuxサーバ 2台(CentOS 6.4 インストール済み)
  2. UPS 1台(OMRON BN 75 XS → 結構古い型ですが…)
  3. UPS付属のシャットダウンソフトウェア
  4. シリアルケーブル 1本(コンピュータとの通信用)
  5. LANケーブル 2本

取り組みイメージ

 

取り組みイメージ

UPSにLAN上のLinuxサーバが繋がっている状態です。この状態で停電が起こったと仮定し、UPSの電源ケーブルを抜いてみます。

使用するUPSはOMRON社の旧製品でしたが、RedHat Enterprise Linux 6用のシャットダウンソフトウェアを適用したところ、うまくインストールできました。シャットダウンソフトウェアが最新版のOSに対応していない場合でも、一度試しにインストールしてみることをおすすめします。

同じようにCentOS6系にOMRON製RHEL用シャットダウンエージェントを常駐される場合は、以下のコマンドを実行してみて下さい。

 

# rpm -ivh http://ftp.riken.jp/Linux/fedora/epel/6/x86_64/epel-release-6-8.noarch.rpm

# yum -y install rpmrebuild

# rpmrebuild -epn PowerActPro-MasterAgent-4.4-20111122.x86_64.rpm

→ libsnmp.so.10 を libsnmp.so.20 に変更

# rpm -i /root/rpmrebuild/RPMS/x86_64/PowerActPro-MasterAgent-4.4-20111122.x86_64.rpm

※8080ポートを開放(iptables)、/usr/lib/PowerAct/以下にスクリプトがインストールされます。AgentManagerでPowerActProデーモンスタート/ストップ、config.shで詳細設定(GUI画面パスワード等)

UPSを使い始めるまでの下準備

まずはUPS自体の電源を入れます。UPSにはコンセントの差込口があるので、そこにサーバやデスクトップのコンセントを差し込みます。下準備はこれだけです。

UPSを使いこなすための各種設定

実際に電源トラブルが発生した時のために、コンピュータにシャットダウンソフトウェアをインストールして設定する必要があります。設定の仕方はメーカのマニュアルを参照してみて下さい。Linuxの場合、基本的にコンソールでの作業になるので、操作に不慣れな方にとってはやや敷居が高い部分かもしれません。

シャットダウンエージェント設定画面

コンソールからのシャットダウンエージェント設定画面

 

GUI設定画面

GUI設定画面

実際にUPSを動作させてみた

停電を想定して実際にUPSの電源ケーブルを外してみました。動作イメージは動画をご覧ください。

電源を抜いたあとに、UPSから各コンピュータにシャットダウン命令が伝えられ、自動シャットダウンが始まっているのがわかります。

Masterエージェントシャットダウン時Masterエージェントシャットダウン時

Slaveエージェントシャットダウン時Slaveエージェントシャットダウン時

電源トラブルが発生した場合、コンピュータ側での処置はシャットダウンソフトウェアで細かく設定することができます。

具体的にはシャットダウン、あるいはハイバネートなどがあります。これらのコマンドを実行するまでの時間設定などは、実際にかかる時間に則したものにしておけば問題ないでしょう。また、シャットダウン時に設定したコマンドを実行する機能などもあるので、必要に応じて設定しておけば後々の調査の際に役立つかもしれません。

アミュレットではUPS設定サービスを行っています

アミュレットでは、サーバ、デスクトップを問わず、UPSの出張設定サービスを行っています。ブログで取り上げたOMRONの他に、APC(現Schneider Electric)、サンケン電気等のメーカにも対応可能です。

「災害や停電時の電源対策に不安が残る」「UPSの設定方法がわからない」という方は、こちらのお問い合わせフォームよりお気軽にご相談下さい。

UPSに関するソリューションサービスの詳細についてはこちらから↓
https://www.amulet.co.jp/solutions/ups/